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2018.12.04「実践的アセスメントを身につける」研修会開催報告

10月21日に「実践的アセスメントを身につける」研修会が開催されました。

開催報告を兼ねて参加者の感想を掲載します。

★札幌徳洲会病院 上井 奈穂美

★新札幌整形外科病院  竹内 史織

 

研修に参加して

札幌徳洲会病院 上井 奈穂美

 

松山先生の久しぶりの研修にわくわくしながら参加しました。しかも「アセスメント」。参加しない選択肢はありません。ですが、感想をと言われて、しばらく書けませんでした。たくさん考えさせられることがあって、まとまらず困りました。やむなく、たくさん書かかせていただきます。

 まず、アセスメントについては、とてもすっきりです。いつも、教科書に書いてあるアセスメントを見ては、中途半端にしかできていないと落ち込むか、今すぐには必要ないたくさんの情報を聞かせていただくのは、誰のためだろうと疑問を感じていました。新人や実習生に説明するのにも困りました。プロセスの中で、何度も、情報が追加されるごとにアセスメントを重ね、検証していくものとのお話にすっきりです。

 2つ目、ソーシャルワークの実践例として、松山先生の実践を紹介して下さいました。優れた実践例を聞く機会は少ないので、とても貴重な機会でした。一緒に参加した同僚も同じ感想でしたが、あの細身のハスキーボイスの松山先生のどこから利用者の権利を守るための環境を変えるパワーが湧いてくるのだろうと!ソーシャルワークの基本は、「人権と社会正義」を改めて確認しました。遠い昔の学生時代に「ただ聞くだけでなく、疑問を持つ視点が必要」教えられたことを久ぶりに思い出しました。

 3つ目、ソーシャルワーク実践の中身を整理して解説していただきました。ソーシャルワーク、ミクロ・メゾ ソーシャルワーク、ケアマネージメント、チームワーク・連携。詳しく説明できませんが、自分がどんな業務をどのくらいの量をしているのか、しようとしているのか。振り返ることができました。ただ、ふと制度を適切に紹介・調整するケアマネージメントも医療者が行う場合とソーシャルワーカーが行う場合は、意図がちがうのを説明するのは難しいなと感じています。後で思いついた疑問でした。

4つ目、最後にWellbeingを高める実践ができているのかとの問いでした。印象に残るクライエントとの出会いを思い出し、ソーシャルワークに携わる価値を改めて確認し、前向きな気分になりました。北海道の地震の時の実践例にも触れ、人の生活にかかわる場面である限り、ソーシャルワークが実践できる場であり価値があること確認しました。

 で、足取り軽く帰りました。参加できなかった皆様、本当に残念でしたよ~

 

 

研修に参加して

新札幌整形外科病院  竹内 史織

 ソーシャルワーカー1年目だった頃の私は、とにかくアセスメントシート項目を埋める事で精一杯でした。アセスメントシートの項目を埋めなければならないという気持ちが先行し、書式通りに基づいた面接を展開してしまい、結果としてたくさんの情報は集めたのに、支援を立体的に組み立てていく作業ができず、自分の不十分なアセスメント結果に落ち込む事の繰り返しでした。

 そんな中、北海道医療ソーシャルワーカー協会中央支部合同新人研修会に参加し、「アセスメントとはクライエント自身や家族、医療チーム、多職種等の関わりの中から情報収集し、仮説を立てニーズを特定していくプロセスである。その為には、対象者理解が大切である。」と学び、私はクライエントを理解する事を忘れ、自分に都合の良いように面接をしていただけだった、アセスメントに対する考え方が間違っていたのだと気付く事ができました。

 研修後から現在まで、クライエントへ興味本位ではなく健全な関心を持ち理解する事を大切に、アセスメントに取り組んできました。

しかし、急性期病院のMSWとして時には在院日数の短縮からクライエントの思いを置き去りにした支援を余儀なくされる事もあり、葛藤やジレンマと向き合ってきました。

 今回、2018年10月21日に開催された「アセスメント」に参加し、研修の中で一つの事例として、転院先は決まったが、急性期病院の都合ですぐにでもベッドを空けなければならず、転院日まで自宅待機する事になった母娘の話があげられました。私は心の中で患者さんの不利益になっている。当院でも結構ある事だな。」と考えていました。しかし、講師の松山先生が「在院日数に振り回されて退院させたのではなく、もう自宅に戻れない覚悟がある方なら最後に自宅で母娘水入らずで思い出作りができたのかもしれない。そこまで考えて自宅退院へ導いたのなら非常に良くできたアセスメントではないだろか。」と説明された。私が今まで考えたこともなかった言葉でした。同時に、少し今までの葛藤やジレンマ、心の引っ掛かりが軽くなったと感じました。 

 MSWとしてもっとクライエントの世界に近づけるよう寄り添えるようになりたいと改めて考える事ができる研修となりました。

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